2008年11月20日木曜日

退院後初の定期検診

治験薬を服用し始めて今日で29日目となる。
今日はデータで治験を継続するか中止するかを決める大切な検診日である。

今までも書いたとおり、1ヶ月弱毎日2回服用しているこの薬、全く拍子抜けするほど副作用が現れない。過去イレッサ、点滴の抗がん剤2種、タルセバいずれも程度の差はあるものの副作用にはかなり悩まされた。その感覚からすると副作用のないのは結構なことだが、肝心の効果もないのではないかと疑いを持つようになる。その反面、永く続けるならこの薬は最高な薬であることは疑う余地がない。

治験の予定通り、本日採血、採尿、心電図の測定を行い、その後主治医の先生の検診があった。

・採血に関して・・白血球 2,990、好中球 1,049
相変わらず許容範囲の下限より低かったが、治験を中止するレベルよりは上だったようだ。数値は過去2回とほぼ同じレベル。日常生活に大きな支障はないが、細菌感染等に十分注意する。
肝臓の数値はじめ、白血球以外の項目はすべて許容範囲内であった

・採尿、心電図は異常なし。
・17日のCTの結果 2ヶ月前(今年9月22日)のCT画像と比較した結果は細部まですべて全く変化なし。改善されていることがベストだが、変化のないのもベターな結果。

総合的に判断して、治験薬の服用を今後も継続する。これからの検診は2週間に1度となる。

ガンさえ現状維持が保てるなら、副作用が殆ど現れないこの薬を継続することが望ましい。ただ気懸りは白血球・好中球の減少である。これが副作用かどうかははっきりしないが、低値安定をしているというのは副作用である可能性が大きいのだろう。さらに数値が下がれば中断または中止も考えられるので、数値を下げないことが最大の懸案となる。

2008年11月17日月曜日

奇跡のリンゴ

先日ご近所さんからリンゴを戴いた。

小さいときには母の実家の長野県で育った時期があって、リンゴはなじみの深い果物だ。最近のリンゴはどれも蜜が豊富で甘いものばかり。子供の頃は酸味の強いリンゴも結構あったが、今はどの品種もおいしくなっている。

リンゴといえば、青森で無農薬のリンゴを作っている木村秋則さんのことを書いた「奇跡のリンゴ」(石川拓治著:幻冬舎)という本が話題になっている。木村さんが無農薬でリンゴを作った奮闘記ということから、それほどの期待をしなかったが、読後は石の中に玉を見つけたようなお得な気分を感じる本だ。

リンゴ農家の常識では無農薬・無肥料でリンゴを作ることは、絶対に無理とされ、「不可能ということが常識」であったのだそうだ。

だからその道ではよく勉強した人は、それをほとんど疑いもせず、ばかげた挑戦をする人もほとんどいなかったという。

若いころは東京でサラリーマンをしていた木村さんが、リンゴ農家の跡継ぎのために帰郷後、奥さんが農薬アレルギーであったこともあって、その「絶対不可能の常識」に挑戦することとなる。

現実の収入難の苦しみ、周囲からバカと罵られ、無理解の孤独感に堪え、壮絶な艱難と辛苦に耐え抜いて、ついにその奇跡のリンゴを作るのだが、そのときどきの思いは読む人を引き込まずにはおかない。

何度失敗してもあきらめずについに成し遂げた「不屈の信念」と、「地道さ」、「謙虚さ」はあらゆる分野の人にも参考になる。

その木村さんの多くの言葉が珠玉のように詰まった本だが、「リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。 周りの自然の中で生かされている生き物なわけだ。 人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、 自分独りで生きていると思っている」という言葉はとても含蓄が深い。

他者とのかかわりの中で生きている・・・どんな仕事をしている人も、どんな環境の人も、万人がもういちどこのことを考え直せば違う道が見えてくるのかもしれない。

2008年11月14日金曜日

検査入院

11月12日から3日間、予定されていた2泊3日の検査入院をして、今日退院した。
今日の検査入院の目的は治験薬を飲み始めて3週間目なので、血液中の薬成分のデータを提供することが目的である。

治験薬は飲み始めてから今日で23日目になる。

副作用は表面的に現れるものは何もない。今までの抗がん剤ではいずれも副作用でかなり悩まされたので、拍子抜けをするようだ。

まさかプラセボ(偽薬)では?と疑いたくなるほど何もない。ネットで調べると第Ⅰ~Ⅱ相の治験ではプラセボを使う方法はとらないようなので、副作用が何もないのは本当のようだ。

ただ、白血球は低値安定なので、これが副作用かもしれない。これについては先生は副作用とは断定していない。

白血球の数値改善は前に書いたようなファイトケミカルを飲む方法を試しているが、全く効果がないのか、効果があってこの数値なのか分からない。

副作用云々よりも、効果があるかどうかが最重要。その効果については来週の月曜日にCTを撮影し、水曜日の定期検診で説明がされることになっている。

2008年11月7日金曜日

東京水

毎日治験薬を服用しているが、今のところ副作用らしき現象は一切現われない。今までの抗がん剤に比べると拍子抜けのようだ。前回の検診でも白血球の減少があるのでこれが副作用かもしれないが、白血球は服用以前からも少なかったので副作用とも言い切れない。これで効果があれば万々歳だが・・・。18日にCTを撮るのでそれで薬の効果が分かる。「好事魔多し」、期待半分で結果を待とう。

薬は60mg入りのカプセル3つを午前10時と夜9時の2回飲む。最近は慣れたが、最初の頃はカプセルが結構大きくて、3つを一度に飲むと、喉につかえそうになる。

その際お世話になるのがコップ一杯の水。他の薬より余分に水を飲む。

若干話は変わるが、昨日、近所の家の前を通り過ぎた際、20リットル入りの大きな水のボトルとサーバーとおぼしき台のようなものを業者が運びこんでいた。

最近はこの辺のローカルのテレビでもよく「水商売」の宣伝が盛んで、飲料水を購入している家が増えているようだ。

このように水を買う前提は水道水がまずいという印象があるのだろう。確かに私もずーっとそういう印象をもっていた。でも最近の水道水にはカルキ臭がなくて実にうまくなっている。買った水と温度などの条件を同じにすれば見分けられないのではないだろうか。それもつい最近そのことをを認識した。

子供時代は東京で育ったので、水道水のまずさは身をもって経験している。

先日、ある週刊誌に内館牧子さんの「東京水」というタイトルのエッセイが掲載されていて、面白く読んだ。

東京水とは東京都水道局が東京の水道水をボトルに詰めて販売している水のことである(こちら)。どうも東京都庁などで販売されているらしい。
蛇口をひねれば出てくる水道水をボトルに詰めているだけの水である。500ミリリットル100円という価格は安いのか高いのか?

もちろんそれで商売をすることが目的ではない。殆どの東京在住の人たちが認知している「以前はいかに東京の水道水がまずかったか」ということを前提として、「今は東京の水道水がいかにおいしくなったか」をアッピールするためのパフォーマンスである。いわば一種の「シャレ」で話題を呼んでくれて、東京水道局が注目され、東京人も水道水を見直してくれれば目的が達せられるのだろう。

水道水の原水は地方によって異なるが、今は技術の進歩で多くのところで水道水がおいしくなっているのだろう。

これから確実に食糧難や水不足の時代がやってくる。水道水を見直すことにも意義があるのかもしれない。

2008年11月3日月曜日

とりあえず退院

10月30日から1日置いて、11月1日(土)に採血をした。

その結果、白血球 3,640、好中球 1,001と前回よりやや良い数字になった。

まだ許容範囲の下限には達しないので要注意であるが、3,000を越えていれば絶対安静というほどではなく、ウィルス感染等には十分注意して手洗い、うがいなどを励行すれば自宅での生活に支障はない・・・ということでその日に退院して自宅での服用を続けることになった。

白血球の数値はこの薬を服用する前にもあったし、服用後の2回の測定で1回目より、2回目の数値の方が良くなっていることから、服用している薬の副作用とはいいきれない。

それでも治験薬の副作用としての骨髄抑制が悪化する危険も否定できないので、十分注意しながらの継続となりそうだ。

とりあえず日常の生活はできるだけ外出は避けて、自宅でおとなしくしているしかなさそうだ。

2008年10月30日木曜日

退院延期

今日の朝一の採血の結果が良ければ退院の予定だった。
ところが、結果が良くなくて入院延長となった。

 白血球 3,230、好中球 835

思うようにいかないものだ。前々回(10月20日)の悪い結果に逆戻り。ただ、過去のデータに同様な数値はあったので、ばらつきの範囲なのか、薬の副作用なのか判断はつかないので、薬の服用は続ける。明らかに薬のせいで白血球、好中球が極端に下がれば治験の継続を断念する。

二者択一の2案。ひとつは今日予定通りの退院も可能。但しその場合はさらに白血球低下の際の感染に十分注意(万一に備え抗生剤を持参したり、緊急時には病院に連絡または通院する)。もうひとつは入院を延長する。二者択一だったが、入院延長をお願いした。

白血球は下がっても自覚症状がない。退院しても治験薬の服用は続けるので、さらに白血球が下がっても自分では分からないという不安がある。病院にいれば、仮に体内に異常が起きても安心はしていられる。

取り敢えず、退院については明後日に改めて採血してその結果で決めるという結論になった。

2008年10月29日水曜日

ファイトケミカルが白血球の救世主?

今日は入院して8日目、治験薬を飲み始めて7日目になる。
今までのところ表面に現れる副作用らしき現象は見られない。心配は白血球、好中球の減少だが、これは明日朝に予定されている採血で分かる。

明日の採血で異常がなければ退院する予定になっている。

今日、デイルームで同じ患者の人と談笑していて面白い情報を聞いた。肺がんⅢ期で抗がん剤治療をしている人だが、白血球が下がって今治療を中断しているという。「ある本を読んだところ、何種類かの野菜を煮出した煮汁を飲むことでガン患者の白血球が上がったるという実績があるらしい・・・自分も試そうと思っている」というもの。

その本の名前も、内容も曖昧なので探しようがないのだが、気になる情報なので、部屋に帰ってネットで検索をしたところ、「がん発生を抑え、免疫力を強化する知られざる植物パワー、ファイトケミカル。野菜や果物の強力な抗がん作用に注目!」という記事にヒットした。(こちら

この記事がその人の情報と同じかどうかは分からないが、記事を読んで見ると今まで聞かなかった内容なので何となく気になる。

この記事の中心はファイトケミカルという耳慣れない成分。これは野菜や果物の細胞内に含まれていて、抗がん作用があるという。

ファイトケミカルは硬い殻に囲まれているので野菜サラダ等では体内に摂取しにくく、煮出すことで摂取しやすくなる。筆者の高橋さんが提唱するファイトケミカルスープの作り方は簡単そのものだ。まずキャベツ、タマネギ、ニンジン、カボチャを煮出したスープを保存し、毎食時に飲用するというもの。

高橋さんがその効果を試すため、6人のがん患者に2週間、毎日、200ミリリットルずつ飲んでもらったところ、平均で白血球が143(±46)パーセント、好中球が170(±76)パーセント、単球数が163(±106)パーセント、リンパ球も125(±35)パーセントにまで増加していたという。

簡単すぎて「本当かいな」とも思うが、それでも白血球、好中球の減少に悩む自分としては、この情報は目の前にぶらさがる「わら」に見える。すぐにもすがりつきたくなる。それに試そうというのが野菜だから、薬にはならなくとも、少なくとも毒にはならない。

家内に話せば笑われそうだが、退院後には試して見ようと思っている。

2008年10月25日土曜日

百匹目の猿現象?

再入院してから始めての土曜日がきた。今日と明日は病院も医師の先生方も休みで、見舞い客が一気に増える。何となく休日ムードでのんびりした雰囲気になる。

治験薬の服用を始めて、今日で3日目になる。今のところ何も変化は現れない。今まで経験した抗がん剤の副作用は大体は1週間前後で現れることが多かったので来週の後半位から要注意だ。

それにしても、新聞やニュースを見ていて、今日この頃の世界恐慌前夜といった状況にはただただ不安になるばかりだ。円高は米ドルから始まって、ポンド、ユーロ、超優良といわれたスイスフランにまで広がっている。これから世界は、そして日本はどうなってしまうんだろう。米ドル中心のグローバル経済であることが、ただ連座しているだけの日本にもこんな大きな被害をもたらすというのは予想以上のことだ。その心理的背景には「百匹目の猿現象」も大いに影響しているのかもしれない。

大分以前「百匹目の猿」のお話がテレビなどでも取り上げられ、かなり有名になったことがあった。それはシェルドレイク(英ケンブリッジ大学の教授)の仮説と呼ばれていた。

「百匹目の猿」のお話とは以下のようなものだった。

宮崎県幸島に棲む猿達に餌付けをしていたところ、一匹の若いメス猿が泥だらけのサツマイモを川の水で洗って食べるようになった。

そして、それを見ていたその島に棲むほかの猿達もまねて、まさに「猿マネ」よろしく、サツマイモを川の水で洗って食べるようになる。

あるとき川の水が枯れてしまい、困った猿達は、こんどは海の水で洗って食べるようになった。海の水のしょっぱさがほどよかったのか、猿達は「海水でイモを洗うと美味しくなる」ことを発見したようで、一口かじってはまた海水にイモをつける、ということをし始めた。

ここまでであれば、ただの「群れでの学習」だが、この新たな猿のイモを海水で洗うという行為が、不思議なことに、幸島以外の海を隔てた他の島の猿達にも、まったく同じ時期に広まったのだそうである。

この話が事実かどうかについては疑問符も付くようだが、このように「ある行動、考えなどが、ある一定数を超えると、これが接触のない同類の仲間にも伝播する」という現象を「百匹目の猿現象」と呼んで、実際にこのような現象は時々見られるようだ。

連日のニュースを見ながら、そんな話を思い出していた。

2008年10月22日水曜日

1日おいて再入院

20日に好中球不足で退院となったが、その後1日置いて今日が最初の通院日だった。何のことはない、今日の採血で一発合格となった。こんなことなら20日は退院しなければ良かった・・・といってもそれは結果論、取り敢えず急遽入院して(入院の支度はしてくるようには言われていた)明日から治験をやることになった。

今日の血液検査の結果は  白血球5,450 好中球30.6%(1,668)
好中球の率には問題があるが、白血球数が増加したことで好中球の数は合格ラインの1,500を越すことができた。

早速、血液検査(さらに詳しい)の他にも尿検査、心電図、CT撮影が行われた。

前回の入院では白血球の低下で悩まされていた。担当の看護師さんと雑談した中で「白血球を増やすような食べ物とか、方法とかはない?」と聞いたことがあった。
良い答えはないことを承知した上での質問だったが、案の定これといった正解となる答えはなかったものの、その中にひとつだけ良いヒントがあった。

それは「採血の前に運動をすると、多少は上がる」というものだった。これは自分の勝手な想像だが、運動をすれば血流が促進される。そうすれば血液が手足の先まで勢いよく循環されることで、白血球の数値も多少上がることがあるのかもしれない。

入院中経験したことで定期的に血圧を計る際、歩いた後などに計ると血圧が高かった。そして朝の起きぬけなどに測定した時は血圧が低かった。どうも血圧と白血球数は因果関係があるような気がする。

20日の採血では白血球が下がっていた。通常は大体起きて1時間ほど過ぎた時に採血することが多いが、その日は起きてすぐに採血した。

そして今日の採血もその前に駐車場から階段を降りたり長い距離を歩いたりした後の採血だった。

これから白血球を上げたい時(多少であれば?)には採血の前に歩き回ったりすると良いのかもしれない。

2008年10月20日月曜日

残念な一時退院

今日は朝一番で治験に必要な血液中の白血球、好中球を調べるための採血が行われた。

採血から1時間ほどしたとき、主治医の先生が病室に見えた。
結果は下記の通り、前々回よりは良いものの、前回の数値よりは悪く残念ながら今回のデータは不合格ということになった。(合格は好中球が40%か1,500以上)
 白血球3,690 好中球34.2%(1,262)

原因は先生にも分からない。直近の2回はバラツキの範囲かもしれない。
このまま血液測定のためだけに入院していても仕方がない。今日はいったん退院して、通院で何度か採血して数値が合格ラインに達すればその日に入院しようということになった。

ということで、次は22日(水)に来院することになった。

白血球の数値は以前から低目ではあったものの、これほど低くはなかった。何度かの抗がん剤の副作用で結構過酷な骨髄抑制があったので、その影響が残っているものか、あるいは他の薬剤の影響があるのか、何ともいえないがこれからもどの抗がん剤をやっても白血球や好中球には頭を悩まされそうだ。

今回の治験も家内や娘達は残念がって慰めてくれるが、本人は意外とそれほど応えていない。というのも今度受ける治験薬も抗がん剤に変わりはない。その効果には期待があるが、その副作用にも期待と同じくらいの不安感を持っている。どちらに転んでも「運命」なのだろう。ただ、受けた結果で副作用で断念するならまだ諦めも付くが、受ける前から不合格というのは何となくスッキリしない。

治験薬も受けられる時間は限られるだろうが、これから何度かの採血の間には好中球が正常に戻ることに期待したい。

2008年10月16日木曜日

白血球やや改善

今日は雲ひとつない秋晴れで最高の天気だ。今回入院した部屋は前回と反対側の南向きの部屋なので朝日が燦燦と差込み、カーテンをしめないと暑いほどだ。

この病院では北向きの部屋は富士山が、南向きの部屋は駿河湾が見渡せる。先ほどまで穏やかな空気の中、しばらくぼんやりと駿河湾と沼津、三島の街を見下ろしていた。

さて、先日の血液検査で白血球と好中球が減少していたので予定通り治験の服用ができないでいたのだが、今日再度血液検査を行った。

9時半ごろ担当の先生が病室に見えて検査の結果を説明してくれた。
その結果白血球は4,000、好中球は33.7%だった。

服用薬をやめたことで、白血球が3,190から4,000に上がって正常範囲になった。
ただ、好中球がまだ40%になっていないので、治験の基準には達せず、すぐ服用はできない。

白血球の減少原因は他の薬(前立腺の薬)の副作用である可能性があるので、服用をしばらくやめれば数値が正常に戻る可能性がある(この薬を服用する前は正常だった)ので、月曜日に採血してその数値を見てその後どうするかを判断することになった。

一旦退院して通院で血液検査をする方法もあるので、どちらにするか聞かれたが、入退院の手続きも結構面倒なので、このまま病院にいて月曜日の採血の結果でどうするか決めることとした。

同じ治験薬を先行したアメリカの治験での副作用に「好中球減少」があるので、やや心配もあるが、それを恐れていては抗がん剤そのものを諦めることになるので、やれる所まで挑戦するつもりでいる。

なお、この薬を飲むようになるのか、中止になるかどうかは今の時点では不明だが、挑戦の記録を別項(tamyのつぶやきトップページ上段のメニューに「闘病記・治験」)に記しているので関心のある方はご覧ください(こちら)。

2008年10月14日火曜日

治験足踏み

10月8日に決まったように今日10時に治験のための入院をした。

この病院は5年前の外科手術から始まって、何種類かの抗がん剤の都度入院しているので何の緊張感もなく入院できる。病室は〔555号室〕とまるでフィーバーのような良い番号の病室だった。これは幸先が良い・・・と思ったが、そうでもなかった(後述)。

入院すると、いつもの通り身長体重測定や血液、尿、レントゲン撮影などのひと通りの測定が行われた。その他に今回は治験のための心電図測定が行われた。

予定通りならば入院翌日から治験薬服用が始まるのだが、午後先生が病室に見えて、午前中の検査の中に問題があったとの説明があった。

それは今回白血球の数値が減少していて、その数値から計算する好中球が基準値1,500に達していないという。この数値では明日からの治験薬の服用はできない。

そういえば私の白血球は元々低い方で、通常でも下限ぎりぎりの4,000の少し上のことが多いが、それでもここ何ヶ月か基準値を下回ったことはない。ところが今日測定した白血球は3,190と最近になく下がっている。

原因はよく分からない。飲み薬(前立腺関係の薬を飲んでいる)のせいか、風邪などのウィルスのせいか・・・。そういえばここのところ陽気が寒いせいか、昨日少々風邪気味だったので夜寝る前に市販の風邪薬を飲んだ。

一応処置としては今日から今まで飲んでいる飲み薬をやめて木曜日にもう一度血液検査をすることになった。その結果を見て白血球(好中球)が基準値を満たしたら治験薬の服用を開始する。それを満たせない場合は一旦退院をする。

白血球が戻らなければ治験薬の服用は諦めることもありうるかもしれない。治験に対する期待は半信半疑なので絶対的なものではないが、むしろ通常の状態での白血球の低下の方が厄介かもしれない。度重なる抗がん剤の副作用で身体のバランスが崩れた結果であればそちらの方が問題かもしれない。

2008年10月9日木曜日

定期検診 治験挑戦が決まる

昨日10月8日は定期検診だった。
がんセンターの駐車場は300台収容なので、何年か前まではいつ行ってもゆったりと停められたが、最近は午前中のピーク時はすぐ満車になってよく待たされる。そのために診察時間に遅刻したりすることがよく起きるせいか、駐車場を2階建てにすることになり、今月からその工事が始まった。

そのため今までの駐車場は半分のスペースになって、少し遅くなると近くの臨時駐車場へ回される。これが大変、なにしろ病院自体が東名高速道路のすぐ下の山岳地に建っているので、この臨時駐車場も裏の山の上にあり、距離が遠いだけでなく、階段を何段も登らなければならない。

下りはいいが、帰りはやっとの思いで臨時駐車場にたどり着いた。手術で右肺の一部を取っていて肺活量が減っているので、息が浅くなって以前より少しの運動で息苦しい思いをする。普段は全く意識することはないが、こんなときに肺を手術したことを自覚する。今は天候が良いので程よきトレーニングになるが、真冬や真夏、悪天候のときは少々応えるかも。

●血液検査 すべての項目が正常範囲内におさまっている。
●レントゲン撮影 前回の映像との比較では変化なし。

前回の定期検診のときに治験薬への挑戦を決めたが、次のグループに入るまでに何十日か待つ予定だったが、急遽10月14日入院で開始できるとの説明があった。今のグループの人の都合で空きができたのかもしれない。

治験の期間はほぼ1ヶ月で、その間毎日薬を飲み続ける。最初の1週間強入院して薬の効果と副作用をチェックする。その後は定期的に2~3日の入院が2回予定される。
副作用が強い場合はいつでも途中で中断できる。また効果があるという場合は希望によってその薬をその後も継続して飲み続けることができる。

「正と出るか邪と出るか」己の運を賭けてみることとする。

2008年10月2日木曜日

バナナ難民

タルセバをやめて、その成分が身体からすっかり抜けたせいか、最近すこぶる体調がよい。
がん患者が抗がん剤をやめたから体調がよいというのも皮肉な話だが、それだけ抗がん剤の副作用は強烈だという証拠だろう。次の服用まではがん細胞にはとにかくおとなしくしていてもらいたい。

昨日も家内と外食し、帰り際買物をしたいというので一緒にスーパーに寄った。ところが、毎日買っているバナナが売れ切れである。もう一軒別のスーパーに寄っても同じだ。どこのスーパーへ行ってもバナナ売り場の底が見えるというのは未だかつて経験がない。

私は大分前には朝食はバナナとヨーグルトと決めていた。メタボ対策で最近また始めようかと思ったが、ここのところ家内がそのバナナを手に入れるのに苦労しているようだ。正にバナナ難民だ。


原因はご存知のように「朝バナナダイエット」が大流行しているせいだ。この本は渡辺仁氏(31)が薬剤師の妻とともに朝食をバナナと水で済ませる「バナナダイエット」を考案、「ミクシイ」内で公開していた日記をもとに刊行したのだそうだ。
現在までに何と累計70万部を売り上げというからすごい。その後何回かテレビで取り上げたことで全国で大ブームを起こしたようだ。

この本は韓国や台湾でも出版され、韓国・ソウルでは、最大手書店で翻訳本がジャンル別売り上げの1位になるほどの評判というから、今やダイエットばやりは日本だけではないようだ。

バナナは輸入品だから、売れ行きが上がったからといって、急激に供給量を増やすというわけにはいかないのだろう。

そういえば納豆も寒天もかつてそんなことがあった。日本人は(自分も含めて)「これは良い」と聞くとすぐ飛びつくが、飽きるのも早い。1ヶ月も経てば、陳列棚にバナナが山盛りになることは間違いない。これでは次から次へダイエット本が売れるわけだ。

2008年9月27日土曜日

タルセバ副作用の肝臓障害

日経メディカルオンラインの2008年9月24日の記事「タルセバ服用患者が肝腎症候群および急激な肝不全で死亡 FDAが医療従事者に注意喚起」が目に付いた(記事はこちら)。

FDAというのは米食品医薬品局であるが、ここの発表では非小細胞肺癌治療薬のエルロチニブ(商品名タルセバ)の服用により、肝腎症候群(hepatorenal syndrome)および急激に進行した肝不全により死亡した患者がいたという。米国でエルロチニブを販売するジェネンテック社およびOSIファーマシューティカルズ社が、医療関係者向けに「important safety information」を配布したようだ。

この記事が目にとまったのは、私もつい先日タルセバの副作用による肝臓疾患で大変な目にあったからである。

私の場合、今年の6月12日からタルセバを飲み始め、35錠飲んだところで全身に出たあまりにひどい皮膚の副作用でダウン、休薬となった。休薬をして皮膚も治まりかかった2週間後に受けた定期検診で肝臓の数値が上昇した。GOT107(10~40)、GTP331(5~40)。( )内は許容値なので、かなり高かった。それまでの血液検査ではいずれも許容範囲内に収まっていた。

イレッサの時も同じような数値が出たことがあって2週間ほど休薬をしたことがあった。

タルセバをやめて、2週間もたって数値が上昇しているので、原因が良く分からない。そのとき服用していた皮膚科関係の薬等もすべてやめてさらに2週間たったころに数値がようやく元に戻ったので翌日からタルセバを再開した。

そしてそれからが大変だった。1週間後(タルセバ再開5錠目)の検査で受けた血液検査でGOT 640、GTP 1,025という通常では考えられない異常な数値になった。その場で緊急入院となったが、その後の経過はブログに書いたとおりである。

幸い私の場合はその後の入院治療で何ごともなく元に戻ったが、もちろん個人差はあるが、タルセバを飲まれている方は念のため注意したほうが良いようだ。注意書きなどにもあまり触れられていないので、日本でもタルセバの副作用として肝臓障害も重篤な副作用として注意喚起を呼びかけた方がよさそうだ。

2008年9月24日水曜日

定期検診

今日の定期検診は15日に行った治験薬の適性検査の結果、8日に行った骨シンチ、22日に行ったCTの結果、本日の採血、レントゲン撮影の結果の説明が行われた。

●骨シンチ 全身の骨への転移の確認。転移は全くない(従来通り右肺の中だけに限定)。

●CTの結果 前回7月16日に撮影した映像に比べると、2ヶ月強経過しているので、ガンの影はやや大きくなっている。

●血液検査 すべての項目が正常範囲内におさまっている。

●レントゲン撮影 前回の映像との比較では変化なし。

●治験薬の適性検査 治験の適性検査は適合。前回書いたように今回の治験人員3名枠の最後の1名には競合人員が3名いて、その1名には入れなかった。
但し、治験人員3名を1グループとして投与薬量を変えて何組かあるので次の3名(50日後スタート)には優先的に入ることができそうだ。

従って、ここで既成の抗がん剤(ドセタキセル、TS-1)をスタートするか、次の治験薬まで待つかを決めなければならない。既成の抗がん剤をスタートすると治験は権利を放棄することになる(治験薬はその前40日間は休薬が条件なので)。

既成の抗がん剤は効き目への期待値が低い(抗がん剤を重ねるごとに効き目は悪くなるようだ)。骨髄抑制、脱毛等の副作用が強い。新薬は先行の治験では副作用が少なそう・・・等々を考慮して間隔は多少空いても次の治験薬に挑戦することとした。但し、治験薬投与までの期間が空き過ぎるので、中間で再度CT撮影を行って、急速にガンが進行する場合は予定を変更することも考慮しておく・・・ということが決まった。

2008年9月19日金曜日

篤姫快調

NHK大河ドラマ『篤姫』は正月に始まり、早いものでまもなく4分の3が終り、フィナーレに向かおうとしている。

大河ドラマが好きなことは前にも何度か書いたが、『篤姫』も事前に原作本を読み1週も欠かさず、楽しみに拝見している。特に今年は今までと違って地デジのハイビジョン放送で見ているせいか、その色彩の美しさに圧倒されている。本編はもちろんだが、タイトルバックまでもが美しくて引き込まれる。CGを生かした和風のデザインの美しさには9ヶ月経った今でも飽きることはなく、以前はトイレタイムだった長いタイトルもついつい最初から見入ってしまう。

大河ドラマはいつも歴史ものなので、実存する人物と、実際にあった出来事を扱うので、ドラマというよりはどちらかというとドキュメンタリーを見る感覚に近い。

ドラマを見ていつも感じるのは江戸時代までは人の命が実に儚かった。『篤姫』に登場する副主役級の13代家定は34歳、14代家茂が20歳で若死したが、ご両人とも毒殺されたという説が有力のようだ。今の首相なら突然地位を放り投げても、次の日には涼しい顔をしているが、当時は地位を守るのは命がけなことが分かる物騒な時代だったようだ。

ニュースによると、1月6日の放送開始以来6月15日の放送まで連続24回、視聴率20%を越え続け、過去10年間の大河ドラマにおいては、『利家とまつ』の22回連続を上回り、20%連続記録を更新したのだそうだ。

昨年原作を読んだ時点で、今回は女性が主人公で、その舞台も大奥なので、今までの戦国武将が主人公の大型のドラマとは少々性格が違って、視聴率が下がるのではないかと思っていたが、なかなかどうして飛んだ思惑はずれだったようだ。今まで大河ドラマを見なかった女性や若い世代の視聴者が増えて視聴率が上がったのかもしれない。

大河ドラマは例年年末に総集編を放送するが、NHKに寄せられた視聴者の声に応えて、第1話からの集中アンコール放送を9月29日(月)からスタートするそうだ。最終回を迎える前に集中アンコール放送を行うのは過去にはなかったという。

2008年9月15日月曜日

次の抗がん剤

サイトの病歴を見ていただけると分かるが、私がガンの手術をしてから早くも5年を越えている。手術の1年後に再発して、抗がん剤のお世話になっているが、効果や副作用などですっきりしないのでこのブログでいろいろな愚痴や不満を書いているが、あまり贅沢は言ってはいられないという気持もある。

黒澤明「生きる」は50年ちょっと前の映画だが、志村喬演じる主人公が自分が余命1年の末期がんと知って、短い余生の中に打ち込む仕事を見つけて、本当の意味で「生きる」物語だった。映画の冒頭の部分でレントゲン写真1枚を見ながら向かい合う主人公と医師の場面を見て、今の医療との違いを感じざるを得なかった。もちろんCT、MRI、PETなどのガンを見つける機材はない。抗がん剤だってない。例えガンと分かっても打つ手がないのだから、当然不治の病だったのであろう。

手術療法の歴史は約100年、放射線療法の歴史は約50年、がんの治療に抗がん剤が用いられるようになってからは、たかだか35年ほどしかたっていないという。抗がん剤の最初はナイトロジェンマスタードという毒ガスの一種をを悪性リンパ腫の患者に投与したのが最初だっというから驚かされる。

私の場合、現在タルセバをやめて休薬中だが、次の抗がん剤の候補はドセタキセル、TS-1などだが、その前に目下静岡がんセンターで取り組んでいる治験薬への参加を提案されているので挑戦を決めた。その治験薬は分子標的薬の一種で、イレッサ、タルセバががん細胞のEGFRという箇所に作用するのに対して、新薬はまた別な箇所c-METに作用する薬だという。理論上正常細胞への影響が少なく、副作用が軽いという期待がされている。先行しているアメリカでの治験ではまだまだ実績は少ないのだが、そのような傾向が出ているようだ。

新薬なので未知の危険もあるが、それを承知で新薬への挑戦をする理由は、今まで抗がん剤2種、分子標的薬2種を試しているが、薬剤耐性になったり、副作用で断念している。既成の抗がん剤はいずれも低い確率でしか効果が期待できないからである。

といっても今回の治験は無条件に参加できるわけではない。3人の枠が予定されており、既に二人が決まっていて、さらに残り一枠に対して自分が3番目の候補者。本人が同意すればいろいろな適性検査を行ってひとりを決めるという手順になっている。

その適性検査は既に先日行ったので、結果は次の検診日(9/24)で判る。

2008年9月8日月曜日

退院後初めての検診

9月1日に退院して、1週間がたつ。
今日は退院後肝臓の数値がどうなったかを確認することを目的とした検診だった。

やることはいつもと同じ、まず採血、そしてレントゲン撮影。そして診察室の前で検診を待つ。

がんセンターではどの病気も殆ど血液検査を行うので、いつも採血が混みあう。今日は休み明けのこともあってすごい混雑振りだった。採血を待つ人が採血室の外まであふれていた。いつもより早めに行ったのだが、それでも30人待ちだった。

混雑のことはよく知っているので、いつも採血室の一番奥の席に座り、文庫本を取り出して読むことにしている。約40分ぐらい待っただろうか、順番がきた。

レントゲンの後、診察室で呼ばれた。前回はただ事ではない雰囲気を漂わせていた先生も今日は穏やかな表情をしていた。案の定、血液の数値は合格だった。
GOT=28(10~40)、GPT=33(5~40) ()内は許容範囲
前回の異常な数値が信じられない。

レントゲン映像も(CTのように正確ではないが)変化は見られないという説明だった。

肝臓の数値も正常に戻ったので、飲んでいる肝臓の薬を今日でやめる。

私の気持としては肝臓の数値が正常になったので「さあ、次の抗がん剤を・・・」と、気持があせるのだが、「まぁまぁ」という感じで先生に諌められた。肝臓の数値上昇で身体にはかなりのムリがかかったので、身体を休める期間が必要。

カレンダーを見ながら9月22日にCT検査を行い、24日に次の方針を決めようということに決まった。やはりタルセバは使用を中止する。24日までに今までと違う抗がん剤の候補か、治験薬の候補を検討しておくということになった。

2008年9月2日火曜日

無事退院

昨日9月1日(月)無事退院した。

朝、採血して、結果の数値が前回より下がっているようなら、退院して、自宅で飲み薬での治療に変えると言われていた。
採血結果はGTP=135。まだ正常値よりやや高いが、自宅で薬を服用すれば下がる目途が付いたということで退院となった。

入院から13日目、ドタバタの13日間だった。

今回の入院はガンの治療ではなく、治療用の薬を服用したことでその副作用での入院だった。

ガンという病気の難しさは治療に使用する抗がん剤のどれをとっても、激しい副作用があり、その副作用で命を落とすことも珍しくはない。

医師がガンに対する治療方針を説明する際、2つぐらいの選択肢を上げ、3つ目に必ず「何もしない」という選択肢を付け加える。このことはどの抗がん剤にも必ず副作用があり、抗がん剤で命を落とす危険性を覚悟せよということ、そしてそれと闘う姿勢を持たなければ治療に絶えられないということを示している。

患者によっては激しい副作用に耐えるぐらいなら、ガンを受け入れ、安楽に暮らした方がよいという患者も結構多いようだ。それも一つの選択肢でその考え方は尊重しなければならない。そして、場合によっては副作用で命を落としたり、副作用の苦しさで寿命を縮め、結果的に何もしない方が良かったという場合もある。

それでも私の場合は現在のところ(将来は分からないが)人一倍好奇心が強いせいか、まだまだ生きていろいろなものを見てみたいという気持が強い。従って、どの抗がん剤にトライしようとも、どんなに副作用が苦しくても、生きる可能性の方に賭けたいという考え方に変化はない。

今後の予定は1週間後の9月8日(月)定期検診をして、その後の治療方針を決める。残念ながら、タルセバは私の場合、肝臓への影響が重篤なので服用は中止する方針のようだ。当日午後「骨シンチ」受診(転移の検査)。