2008年4月25日金曜日

黒澤作品30本

黒澤明監督は1998年に亡くなったので、今年で10年を迎える。没後10年の企画としてNHK衛星映画劇場では全30作品が4月から12月にかけて放送される。《くわしくはこちら
【羅生門、用心棒、椿三十郎、野良犬、姿三四郎、続姿三四郎、一番美しく、虎の尾を踏む男達、わが青春に悔なし、素晴らしき日曜日、酔いどれ天使、静かなる決闘、醜聞(スキャンダル)、白痴、生きる、生きものの記録、蜘蛛巣城、どん底、七人の侍、隠し砦の三悪人、悪い奴ほどよく眠る、天国と地獄、赤ひげ、どですかでん、デルス・ウザーラ、影武者、乱、夢、八月の狂詩曲、まあだだよ】

子供の頃から映画ファンだった私はもちろん黒澤監督の信奉者である。中学、高校生の頃からだから、ずいぶん永い。当時、黒沢監督が新作を作るといっては製作前から雑誌などで話題になった。といっても1作品を作るのに他の監督より丁寧に作ったので、決して多作ではなかった。封切のときは大変な騒ぎで、劇場はどこも行列になった。
並ぶのが遅れたりすると、最初から最後まで通路の後ろで背伸びをしながら見るなんてこともあった。そんなときは一度放映が終わっても、席を確保してもう一度最初から見るなんてこともあった。当時は入れ替え制ではなかったし、2本立て、3本立てが普通だったから、それこそ朝から夜まで1日がかりで映画館で過ごすということも珍しくなかった。

黒澤作品は娯楽性と思想性を適度に混ぜながら作り込むので、誰にでも分かりやすく、世界中誰が見ても面白い作品が多い。黒澤作品は自分の成長過程の様々な場面に登場してきたが、見るたびに受ける印象は変わる。ストーリーはすべて頭の中に入っているのだが、見るたびに引き込まれる。自分が成長したのか、歳を重ねたのか、見方一つで印象が変わるから不思議だ。

今やレンタルショップにもDVDで黒澤シリーズは並んでいるので、自宅でも黒澤作品が観ることができる良い時代になった。だが、DVDではそれほど作品の種類は多くはない。上記30作品のうち映画館と、DVDとで自分が見た作品は何作品あるだろうかと数えてみたら、16作品しかない。ほぼ半分しか見ていないというのは驚きだ。特に監督が有名になる前の映画は見ていないので、これからそれが放映されるのはありがたい。今から楽しみだ。

既に「羅生門」「用心棒」が放映された。この2作品は映画館や、リバイバル上映で何度も見たが、いつもと同じように楽しく観た。

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

前にも書きましたが僕も遅れて来た黒澤明の信奉者です。
「一番美しく」以外はすべて名画座で学生時代に観ました。
リアルタイムは「デルスウザーラ」からでtamyさんのように60年以前からリアルタイムの方が羨ましいです。
ヒュマニズム、風刺、リアルティー、正義感、ユーモア、アクション等どれも素晴らしいですね。
僕の生き方に「生きる」は最も大きな影響を与え今の僕がいます。

匿名 さんのコメント...

 TAMYさん

 おはよう御座います。
 連休といってもわれわれは、みなさんのお邪魔にならいようになどと言っていますが、後半に出かける予定です。

 ところで、study2007さんのブログが最近アップがありません、とても気掛かりです。


 

tamy さんのコメント...

きんやさん
衛星第二の黒澤作品30本は楽しみに見るのでしょうね。
ところで、「羅生門」のリメイク版もアメリカ映画にあったのですね。

ハンフリーさん
study2007さんのブログについては、私も少々気になっていました。
内容が非常に医学的に専門的な内容なので、次のアップに時間をかけているのかな?とも思っていますが・・・。

匿名 さんのコメント...

tamyさん

母の様子です。
一昨日仮退院して自宅戻りました。
食事も取れるしよく眠れるとのことで体調は良いようです。
ただ今回は進行が認められての退院ですので本人としても怖さがあるようです。
当然だと思います。
とはいえ2月からの抗癌剤治療で母の体が弱っているのも確かです。
ここは勇気を持って体力の回復に集中しようと説得してきました。

休薬による体力の回復と無治療による進行とのバランス、、、難しい問題です。


study2007さんのことが話題にでていました。
私、母の件で書き込みしており数日前にもコメントいただいてます。
次回の記事の準備に時間をかけられているのだと思います。

tamy さんのコメント...

ヒロさん
抗がん剤の入院治療は本当に大変です。
ここは家でゆっくり体力をつけることも大切です。
study2007のこと、それを聞いて安心しました。