2007年3月20日火曜日

がん患者の気持

先月末のダイアリーの書き込みに対して、私がガンになったことを近所の人には伏せているといった。正確には「敢えて自分からは言わないようにした」というのが正しい。もちろん隠す必要などはないと思っている。ではなぜか?というと以下の理由である。

4年前手術を終えて自宅に戻ったときにこんなことがあった。

近所を散歩中、向こうから会社で顔見知りの方の奥さんが来るのが見えた。
いつも会えば挨拶だけではなくて言葉を交わすくらいの知り合いだった。ところが、顔を見た瞬間、困ったような表情をして、逃げるように横道に逸れてしまった。

会社は休まなければならないので、会社関係の人には病気のことは言ってあるので、社内では瞬く間に伝わることは承知していた。「人の不幸は蜜の味」というが、伝わるのは驚くほど速いものだ。

想像だが、その奥さんは私の病気を知ったばかりで、急に顔を合わせて何といえば良いのか分からなかったのだろう。そのときは自分がガンの宣告を受けたときほどではないが、それに近いようなショックを受けた。やはり周囲の人からはそんな風に見られているのか・・と実感した瞬間であった。

だが、立場を変えれば、それも理解できる。自分はガンになる前はガンに対する関心はあったが、知識などは全くなかった。同じ肺がんでも種類があることや、ステージなどの知識もなかった。「ガン=死ぬ病気」程度の認識だった。健康な多くの人のガンに対する認識はそんな程度だろう。

ガンになった人の見舞いにも何度か行ったことがある。顔を合わせるのは気が重い。会話をするにも言葉を選ぶ。だから周囲の人の自分に対する対応も冷静に考えれば想像ができる。がんの病歴がある人や、家族にガン患者がいる人ならともかく、そうでない人とのガンに関する会話はなかなかうまく成立しない。

会う人ごとに病気の細かい説明などはできない。だから、周囲の人はできれば病気のことはお互いに知らないほうが都合がよい。あるいは本当は知っていても、知らないことにした方がお互い会話が楽なのである。もちろん、聞かれれば隠さず話すが、正直言って面倒だし、疲れる・・・。

4 件のコメント:

ユーミン さんのコメント...

最初は私の母も孤独感みたいなものを強く感じてたでしょう。
私とこも、会社の一部の人と、近所に関しては本当に信用できる人(数人ですが)にだけ言いました。恐らくほとんどの人がそういう行動をとるのではないでしょうか。

今では母もtamyさんと同じように「噂が広まってたら、それならそれでいい。隠す必要もない。まあ自分から話す必要はないけど。」と言ってます。

ただでさえ爆弾を抱えながら生活して疲れてるのに、それを「隠し続ける」とか「きっちり説明する」なんて気が狂いそうですよね。

なので母には、もし聞かれたら「今は薬もよくなってるし全然大丈夫。昔と違ってなんて事ない。」って答えるように指示してます。
それ以上の事を聞かれたら「細かい事は難しいわ。子供がちゃんと医者と対等に話してくれてるから子供に聞いて」と私の名前を出すように
指示してます。

相手がどう捉えるかはわかりません。
ただ、母が疲れるような事避けたい。。。それだけです。

tamy さんのコメント...

ユーミンさん、がん患者は病気だけでなく目に見えないもうひとつの戦いがあるということが病気になって分かりました。これはとてもストレスになるんですよ。だからユーミンさんのような心強い家族が大きな助けになるんです。

我が家も女性3人が強い味方になってくれているので、いつも感謝しています。

大 さん さんのコメント...

tamyさん、昨年散歩中に同じような経験をしました、私の顔が窶れていたので、近所の人も気の毒に感じて、直接会うことを避けて行ったのですね。こちらもあまり顔は合わしたくないので、お互いに解っていると思いますよ。静かに自分の世界に入るようにし向けることですね。元気な時に突然、知り合いの人が窶れていた姿を見てあまり良い気持ちはしませんでした。それよりも当たらず触らずの付き合いが一番ですね。

tamy さんのコメント...

皆さん似たような体験をされているようで・・・。でも、今はご近所でもあちらもこちらもと言う具合に患者が増えていますね。これからはどなたも身内にがん患者がいるというように特別な病気ではなくなりますよ。もちろん良いこととはいえませんが・・・。