2008年6月7日土曜日

蚊帳(かや)のある風景

今年は梅雨入りして以来、毎日梅雨らしいはっきりしない天候が続いている。

例年、蒸し暑い時期になると、蚊に悩まされる。我が家の周辺には流れの悪いドブがあって、季節に関わらず蚊が大発生する。最近の住宅は密閉性が高いので、外には蚊が柱を作っても、家の中には殆ど入ってこない。

それでも、時々どこからか蚊が入り込んで、家内が丸めた新聞紙を片手に家中を追い回している姿を見かける。

昔は梅雨時から蚊帳(かや)を出したのを思い出す。冬の間閉まっておいた蚊帳を皆で広げると、独特な匂いがしたものだ。子供心に蚊帳の中ではしゃぐことが楽しい思い出として記憶に残っている。今の日本ではとっくの昔に蚊帳が消えたと思っていたら、どうやら世界中で活躍しているらしい。

先日、「ガイアの夜明け」で、日本の蚊帳がODAで大活躍している様子が放映されていた。アフリカやバングラデシュなどでは蚊によるマラリア感染に悩まされているが、日本の蚊帳を現地で普及させることで、マラリアを撲滅した村があり、とても感謝されているらしい。

特に2000年、世界保健機関(WHO)から蚊帳の増産とアフリカへの無償技術移転を依頼された住友化学はタンザニアに工場を2箇所建設しているという。

2003年からODAやUNICEFを通じた支援で3年間で200万個以上の蚊帳を世界各国に配布しているということだ。 ナイジェリアでは、テレビドラマやコマーシャルを通じたPR活動を進めた結果、普及が進んだ。

昔、蚊帳の中で子供達がふざけあった風景がはるか離れたアフリカで今繰り広げられているのを想像すると、何か複雑な気持になるものだ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

子供の頃は、住宅も密集していなく、
窓も開けながらの蚊帳の中でした。
扇風機の首不利の取り合いで兄弟げんかした記憶が鮮明にあります。

今では、風も通らぬ○○団地、うっかり窓を開ければ、雨の吹き込み、ひさしの無い軒。
泥棒の往来、妙なセールスの訪問。

心も家も密閉空間な世の中。
時代が悪くなり不法がはびこり続けていますね。
やり直しのきかない競争社会です。

昨日の秋葉原の事件も、自分で何度も
もし自分がそこにいたら?と
防ぎようのない状況に困惑しています。

私も昔、包丁を持った若い男を目の前にし
『...これで終わりか?』と思ったことがありました。怖い夜でした。
暴力団幹部に脅されたり、
やくざに、お金を要求されたり、...。
よくここまで無事に来たなぁーと思います。

今は、肺癌に追われ、逃亡の身です。

感謝と反省のシンプルライフが目標です。

tamy さんのコメント...

ラザロさん
最近の秋葉原の無差別殺人やその他の若い人の犯罪を見ると、今の日本には若い人が将来に希望を持てないことが原因だと感じますね。
サラリーマンでも公務員でも、他の仕事でも格差があるのは仕方がないとしても、もう一度がんばれば、復活できるような制度が作れないものでしょうかね。